例の奇々怪界本ですが

製作者ぜくう氏の依頼で、ゲームショップ1983の中の人に紹介したら、いつの間にか委託販売開始してました。
http://shop.1983.jp/shop/shop.cgi?order=&class=all&keyword=%83r%83f%83I%83Q%81%5B%83%80&FF=0&price_sort=&pic_only=&mode=p_wide&id=5051&superkey=1
俺の寄稿部分は置いといて、他の先輩ライター様多数のものすごい寄稿とか、当時の開発者の貴重なインタビュー部分は素晴らしいので、ご興味ある方はどうぞ。


詳しい内容についてはゲーム探偵団さんのblogのほうがわかりやすいのでついでに貼っときますねw
http://gametanteidan.blog94.fc2.com/blog-entry-216.html


しかし、この同人誌って、メーカー無許可で当時の資料を転載してる箇所が多数見られまして……正直なところ「研究目的の参考資料です」と言い張って許されるのか、だとすればこの価格設定と広範囲頒布が許されるのか、かと言ってメーカー校正を通過させたらここまでの情報量を掲載することは不可能だろうし……と、いろいろ判断に悩むグレーな問題を含みすぎてて、「皆さん買ってください!」とか大々的に宣伝して良いのかどうか悩む部分もあるんですよ。もちろん同人ですから編集やレイアウトは素人仕事です。でも「なんとしてもこの資料をまとめ、多くの人に見てもらいたい」とするぜくう氏の熱意は伝わります。ただ、熱意があれば良いのか、「同人だから」で許されるのかどうか、その線引きが明確で無い以上、突然この本が出せなくなるかも知れないし、黙認され続けるかも知れません。ゆえに「ご興味ある方はお早めに」程度のプッシュしか出来ません。(一応商業ライターとして活動している)当方としては「ツッコミが入ったら負ける」とわかってるモノにはなるべく参加しないスタンスを取っていますが、個人的興味の方が勝っちゃったので寄稿した次第でして……。ぶっちゃけ俺としては「自分の文章がOGR様に読んで頂けた」だけで大満足なので、シビアな言い方ですが後はこの本が売れようが止まろうが関係ありません。タイトーに限った話ではありませんし、タイトーは存続しているだけマシとも言えるのですが、メーカーがきちんと資料を残して、史実を正しく記録・公開してくれないから、こういった極端なプレイヤーが極端な行動を起こさないと歴史が残っていかない、というひどい状況なのです。メーカーがふがいないからファンが行動しないとダメ、コレクターに頼らないと資料が出てこない、という風潮は望ましくありません。信念に基づいた活動は時として周囲に理解されないことも多いものですし、資金的理由で価値を認められずに消えゆく歴史を止めることには限界があるのです。この先に「そんな未来」しか残っていないのだとしたら、「ゲーム文化」は正しく残ってゆくのだろうか?まぁ、この本が広まることで、そういった自主的保護活動が評価され、メーカーもファンも損をせずに共に協力して盛り上げてゆける未来に繋がるなら良いのですが……。
そんな余計な心配を、いろいろ考えてしまう同人誌となりました。