不二家について

個人的に不二家は応援したいと思うし、無くなったら困る。
夜中にちゃんとしたケーキを土産に買って帰れる店なんて、「生洋菓子販売併設タイプの不二家レストランの24時間店舗」ぐらいしか見当たらない。コンビニで売ってるケーキは「コンビニで買ってきました」なパッケージなのでダメだ。味が良くても価格が安くても、あの不二家のケーキ箱の「箱を開ける前から旨そうに見える説得力」には勝てない。ヤマザキモンテールには悪いがブランド力では勝負になっていないのだ。
ここ最近の不二家の例の事件を、雪印の例の事件に準えて話す人がいるが、不二家雪印では顧客性質が全く違うため、比較にならないと筆者は考える。
“ミルキー”“スコッチケーキ”“ルックチョコレート”などを、具体的な商品名を挙げて「食べたいー」と駄々をこねる子供は多く存在しても、“さけるチーズ”“毎日骨太”“ネオソフト”を指名買いしたり、親にねだる子供はほとんどいなかったはずである。
ここに顧客層の壁がある。
「子供」に定着した商品は、世代を超えて再び「子供」にゆきわたる。子供が親になったとき、「ああ、そういえば昔は不二家のお菓子をたくさん食べたっけ」と思い、自分の子供に不二家製品を買い与えてみたりする。大人世代にしか定着していない商品は、その大人世代が成長して好みが変化したらもう製品寿命が終わるもので。
思い出してみると、筆者は子供の頃“ミルキー”“スコッチケーキ”“ルックチョコレート”を、良く親に買ってもらった。だからこそ今、不二家を擁護したい気持ちになっているのかもしれない。